5.【2月23日(日)晴れのち曇り時々雪】 雪の比叡山てんやわんや 大宮川観光駐車場→日吉大社→本坂→亀堂跡→一隅を照らす会館→阿弥陀堂→大比叡→ケーブル延暦寺駅→ケーブル→ケーブル坂本駅→大宮川観光駐車場
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坂本・竹林院横 | 本坂 | 亀堂跡 | 分岐・車道を行かず左の階段に | 阿弥陀堂 |
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山頂で(メガネをかけていない!) | |
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智証大師御廟 | |
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竃ヶ谷・ポンポン山でフクジュソウ観察に出かけられたし、今日は比叡山の雪見としゃれ込むことにした。但し脚の調子を見ながら、降りはケーブルでという条件付きで。
車で名神を走っていたところ、ガリガリと音がしてくる。ちょうどFMで現代音楽をやっているときであったので、こんなうるさいのはかなわんということでラジオのスイッチを切っても音は一向に鳴り止まない。スピードを落とすと少し静かになる。京都東インターで降りたときに車を駐めて車を点検してみた。
出かける時に車を見ていたらフロントバンパーが1cmほど外れかけており、これは3日前のユッキーの運転ミスで家の植木鉢を蹴っ飛ばして巻き込んだときの損傷で、よく見たら内側の樹脂カバーが割れていた。この樹脂カバーの損傷が音の原因だったのか。
ここで引き返すか計画通り坂本に行くかの選択となった。いいお天気だし、このぐらいの損傷では大丈夫だろうということで、速度を落として坂本の駐車場に向かった(甘いぞ、甘い。―ええ、そうなんです。あとで分かります)。
ストックを伸ばし、ゲイターをつけて出発。駐車場から八王子山を見れば、うっすらと雪が積もっている。これはきっと大比叡に行けば、もっと雪は深かろうと心が躍る。
日吉大社の鳥居の前のトイレで、入山の儀式を執り行う。そのとき持ってきたはずの財布が見当たらないことに気がついた。駐車場で落としたのだろうか、車内に置き忘れてきたのか・・・ 第二の問題発生。
比叡山高校の横の階段を滑らないように(雪が残っていたり凍ったりしている)ゆっくりと登る。ユッキーは歩きやすさの点で最初悲田谷から登ろうと提案していたのだが、私は薄暗くて死者の霊が充満している悲田谷があまり好きでないのと、遠回りになるという理由を挙げて反対し、結局本坂をルートとすることにした。
本坂を登るハイカーは多い。次々に抜かしてもらう。なにせこちらはリハビリ登山。地蔵の辻で休憩。悲田谷を見るとトレイスゼロ。こっちから登ったらよかったとユッキーは残念がる。そうこうするうちに亀堂跡が見えてくる。ここまでくれば延暦寺会館、一隅を照らす会館は近い。
亀堂の建物はすっかりなくなり、建物跡の前には亀さんがこちらを向いて寂しげである(亀の寂しい顔というのが分かるんか?―いえ、まあレトリックで)。凍って滑りそうな坂を慎重に登る。持ってきたアイゼンはまだつけず、我慢する。最後の坂のところで道の左の階段へと進む。こちらは延暦寺会館の駐車場のところへ続いている道である。車道よりは滑りにくい。
延暦寺会館を過ぎ、一隅を照らす会館に到着。ここでトイレをお借りし、ネックウォーマーをつける。また、ディーラーに電話する。とりあえずはガムテープを貼っておかれたらとのことであった(こちらもその程度の応急処置ですむと判断した。―甘い)。
阿弥陀堂の横から階段道に入る。アイゼンをつけようかと思ったが、まだ我慢。ジグザグ登っているときに、「眼鏡外しているの?」とユッキーに尋ねられる。このとき初めて自分が眼鏡をかけていないことに気がついた。ああ、なんたる老人力!「眼鏡かけていないのに気がつかないなんて!」とユッキーに嘲笑されたが、白内障の手術をしているので、普通に見ている分には特に支障はない。しかし、どこで落としたんだろう? これが第三の問題。
いろんな問題を抱えながら、大比叡、山頂に到着。12時13分。3時間以上もかかってしまった。
山頂のNTTの電波塔跡で昼食。お握り2個と最中(本当はどら焼きにしたかったのだが、売り切れていた。―そんなことはどうでもええ)。ザックを開けていたら、な、なんと、眼鏡が出てきた(眼鏡が歩いて出てくるんか?―いえ、そのレトリックで)。捜し物のもう一つは財布だけ。(ここだけの話ですが、歳をとればとるほど捜し物は増えますねえ。人生の残りが少なくなってきているのに、こんなことで時間を使わないといけないとは!トホホ)。
さて、下山。アイゼンをつけて最短距離でケーブル延暦寺駅へ向かう。ケーブル駅に着いたのが13時32分。13時30分のが出た直後だった。仕方なく、14時発のケーブルを待つ。そして、11分で坂本駅へ。駅から駐車場に急ぎ、JAFを呼ぶ。JAFのトレイラーが来て、このままでは危ないということで、修理工場へ搬送ということになり、われわれはトレイラーに同乗させてもらい、ディーラーへと向かうことになった。(JAFならではで、保険のロードサービスでは同乗はできないとか)。こうして宇治のディーラーまで行き、修理を依頼し、タクシーで帰宅した(このタクシー代は立て替え払いでのちに保険会社から補償される)。
家に帰って、ザックの整理をしていたら、落としたと思っていた財布がザックの内ポケットから出てきた。やれやれ。
こうして、長い一日の山歩きが終了した。終わりよければすべてよし。比叡山の美しい雪景色は見られたし、今冬はじめて6本爪の軽アイゼンは使えたし、よかった、よかった。あとは腰、脚に今日の山歩きが響かないことだけ。