48.【11月23日(日)晴れ】 裏大文字紅葉狩りあるいはメタセコイアの話  銀閣寺道バス停→中尾城趾→メガネ峠→中尾の滝→モミジ坂→パノラマビュー→二段の滝→キビタキの沢・落合→夢見庵→天の原→春日坂→六道の辻→大文字山山頂→如意越え→楼門の滝→霊鑑寺→錦林車庫バス停   

メタセコイア パノラマビューにて 二段の滝 山頂 ホトトギス
 
 
ソヨゴの実  

 絶好の紅葉狩り日和と考え、大文字山に出かけた。当初、車で比叡山とも考えたが、人出の多さ、車の渋滞等を考慮して、行き先を変え、京阪、市バスで銀閣寺道に到る。京阪、市バスともかなり混み合っていた。

 いつものように京阪丹波橋でサンドイッチを買い、出町柳で入山の儀式を行い、バスに乗る。百万遍でそこそこの乗客が下車した。京大は今11月祭開催中。残りの乗客はわれわれを含めて銀閣寺道で下車。多くはインバウンド。ユッキーは出かける時にはなにか一つ忘れ物をするが、今日はICOKAを持参するのを忘れてきて、下車に手間取る。

 さて、GPSを起動して、歩き出す。銀閣寺道の桜並木はまだ落葉していなくて11月下旬なのに紅葉を保っている。いつもなら、虫に食われたりして落葉しているのだが、今年の暑さで虫の活動が鈍っているので、紅葉が保たれている、これがユッキーの仮説である。

 登山口から今日は大山出城址には行かず(大山出城址は次回にとっておく)、メタセコイアのところから中尾城趾に登る。出会った大文字常連さんと覚しき人から「なんでここにメタセコイアがあるかご存知ですか」と問いかけられた。こちらは知らないので教えを乞うと、京都大学の先生がアメリカから苗木をもらって、農学部や旧教養部(現人間環境学部)に植えたのだが余ったので、ここ大文字の北斜面に植えたとのことであった。

 少し調べて分かったのだが、東北大学にもメタセコイアの並木があり、これは京大の山下孝介教授から送られたものだそうである。この山下先生こそ教養部のときに私が受講した「生物」の先生だった。このときメタセコイアの話も聞き、化石でしか知られなかったものが、戦前中国で発見されたことなどは授業で聞いて知っていたが、まさか、それが大文字に植えられていたとは。ひょっとすれば山下先生がその犯人だったか(?)。山下先生の思い出はいろいろあるが、授業の1回を学外授業にされて、下鴨神社に集合し木々の観察を行ったこととか、あるいは、サハラ砂漠の京大探検隊の隊長であったときのジープを払い下げでもらわれてそれで京大に通われていたのだが、なにせ屋根はない、方向指示器はないジープで警察にえらく怒られたとかを面白そうに話されていたことなどを思い出す。

 そんな話をしていたら、ユッキーが、森林生態学者の四手井綱英氏の本を読んでいたら、氏が家の庭に(確か山科に住んでおられた)メタセコイアを植えたら、数年で大木になり、毎年ご近所に落ち葉で迷惑をかけているというのを読んだことがあると話してくれた。

 メタセコイアの話をしていたら、ちょっと余計な思い出話が長くなってしまった(これは老人の悪しき習性・・・)。先を急ごう。

 メガネ峠から中尾の滝へ向かいどんどん北へ進む。定点のモミジ坂からパノラマビューへ。毎年のように城趾尾根に目を向けると、うーん、今年は紅葉(黄葉)が少し遅れており、緑の葉がまだ多い。あと1週間で見頃となるか。そこから二段の滝に降りる。ここで徒渉するときにユッキーのドボン事件もあったのだが、これは省略。

 沢の長い遡行の始まり。紅葉(黄葉)の見応えのあるところは2,3ヶ所あるのだが、まだ、見頃を迎えるには1週間はかかる感じがした。夢見庵を過ぎ、天の原でやっと昼食。中尾の滝以降誰にも会わなかったのだが、ここへ来て3人ほどハイカーに出会った。

 昼食後は春日坂、六道の辻を経て山頂に。さすがいいお天気の日曜日。大勢の人でごった返していた。ピーク写真を撮ってすぐに出発し、トレイル道、如意越えで下山。楼門の滝の紅葉(黄葉)はまだまだ。1週間以上かかりそうだ。

 今日のルートでは紅葉(黄葉)はおそらくあと1週間でピークを迎えるかという感じだが、場所によっては12月の初旬、10日あたりまでずれ込むかと思われる。

 哲学の道は混んでいるし、錦林車庫からのバスも出町柳からの電車も人であふれていた。